たっちゃん一年生

 
 たっちゃんは一年生となりました。いろいろありましたがやっとここまで来れたと言う感じです。登校では主人が、下校は私が片道30分を歩いて送り迎えします。下の子は保育園に預けました。

 ひまわり教室と言う特殊学級に一日2、3時間いてあとは親学級にいます。ひまわりには二年生の男の子がもう一人います。お世話を焼いてくれています。ひまわりの先 生はよく障害のことを勉強されていて、普通の先生はこちらが教えることはあっても教えられることはなかったので安心しています。ちなみに他の学校も回ったのですがお話にならないと思いました。



 入学式では心配してた桜はまだ咲いてました。お天気は曇り。練習がてら歩いて学校まで行きました。着いてからひまわりの先生がつきっきりで教室まで案内してくれました。式の間中かなりそわそわして笑ったり泣いたりしてました。こういうときは割といつも大人しいのですがやっぱり舞い上がってる様子・・・なんとか無事に済みました。その後すぐにあったP教室に行ったら初めて○と○を取ってくるとういうのができました。


 初めての授業参観では見に行った途端帰ろうとするので大変でした。お迎えと間違えたようです。お迎えにもまだ慣れていなくて、主人が行ったり(初めはちょうど昼休みに帰宅だったから)私が行ったりするのにも混乱していたようです。遅れたりしても大変です。
 授業は図工で自分の顔を書きました。「大きく書いて、耳が書ける人は書いて」たっちゃんは絵を書くのは苦手なので何を書くやら。。と思ってたら、ピンクのクレパスを出して顔らしきものを書きました。そして「みみ」って耳を書いたんです。先生の話を聞いてたんですね。



 困ったこともあります。スピーカーがダメになってしまいました。パニックとなってしまいます。しかし、しばらくその場にいるとだんだん慣れて平気になるようです。夏休みに結構お祭りに行きましたが、行ってすぐはスピーカーと花火の音に泣いて大変でした。花火も最近から怖がっています。それとトラックを怖がるようになりました。道路を歩いて帰るときはトラックばかり気にします。しばらくしたらよくなるかもしれません。



 兄弟のコミュニケーションも上手になってきました。お互いおもちゃを貸しあったりします。たっちゃんは初めは弟におもちゃを貸しませんでしたが、今ではすぐに貸すようになりました。
 お散歩ごっこも流行っています。手をつないでお散歩するのです。弟のほうが「たっちゃーん」とよく呼んでいます。たった一人でいつも遊んでたたっちゃんが、こういう風に人と一緒に遊べるようになっていけたらいいなと思います。



 二学期になると文字が少しずつ書けて来ました。「見本を見て書く」ことができるようになったのです。名前も書けるようになりました。すごいです。数字はまださっぱりです。数の認識がありません。


 とっても嬉しかったこともありました。学校の帰りに「おかあさん」と呼ぶので振り返ったら「かえる」と指を指して教えたのです。呼ばれることもほとんどありませんが何かを教えてくれるのもとっても珍しいことです。すすきも気に入ったようで次の日教えてくれました。自然現象には全く無関心だったので授業の成果だなあと思います。
 それからクッキングの時に、迎えにいったら「おかあさん」とエプロン姿で走ってきたのがすごくかわいかったです。滅多に呼んでもらえないので呼ばれると感動です。


 三学期になると「これなに?」の返事が「なに?」ではなく、お返事ができるようになりました。びっくりしたのはアンパンマン書いてといったら上手に書いたことです。バイキンマンも歯をガシガシ書いていました。だんだん絵も上手になったきましたね。色もやっと分かるようになりました。一年間学校で頑張ったそうです。



 お友達との関わりでは、入学前は「いじめられないかしら。一人でほっとかれないかしら」とか心配でした。

 一年たって、皆と仲良くなり、学校がとても楽しいようです。毎日お迎えに行きますが、色んな子が「たっちゃんがね」と話しかけてきてとてもかわいく思います。

 一年生の担任の先生もコツが分かってきたようで泣いた時など「さすが一年つきあっただけあって上手だな?」ととっても感心します。

 あまり知らない上級生のお母さんからも「こないだたっちゃんと遊んだよ」と言われて「知らないところでも皆に良くしてもらって世話になってるんだなあ」としみじみしました。この学校に来て本当に良かったです。







たっちゃん二年生


 大変なことになってしまいました。この人ならと頼りにしていたひまわりの担任の先生が転勤になってしまいました。頼り切っていたのでおろおろしました。次の日、先生とお会いしてたまにお見かけして、よく面倒見ていただいてるなあと思っていた方だったので安心しました。熱心だしなんとなく気も合いそうです(笑)たっちゃんもスムーズに慣れることができました


 春の遠足では初めて動物に興味を持ちました。犬を見たら固まってたのにハムスターを抱っこできました。


 勉強の方は毎日やっている甲斐があってやっと数字が読めてきました

読めてきたら一気に30くらいまで読めるようになりました

今日は19+2=というのを解いていたのですが、(数字の表と見比べて二つ進んだのを書くだけなので)21といったら泣いて書きません。22と言います

しばらくそうやってましたが、突然上の方の答えを消しました。

そこには7+2=21というのが・・・。いつの間にか間違った答えを書いていて、19+2=21と書くのがおかしいと気づいたらしいんですよね

今までそういうことがなかったのでびっくりしました。

国語の方もだいぶ平仮名が読めてきました

ムシクイ問題もだいぶ慣れてきたようで、タダシがせみをとりました。タダシはなにをとりましたか?

答え:タダシは○○をとりました。

という問題もはじめはどの文でも二つ目の言葉を書いたりとかしていましたが、今ではそこが食われていても見比べて足りないところを書けるようになりました。

 カタカナも冬休み前に覚えました


 言葉の方も鸚鵡返しではなくて返事することが増えてきました。手を貸そうとすると「たっちゃんがする」と言ったりします。


 秋に主人の両親が来た時、びっくりするほどたっちゃんは喜んでいました。帰ったら泣いていました。

 この前あちらに行ったときには、帰ってから主人の両親が写った写真を出してきて眺めていました。好きとか別れて寂しいとか思うようになったんでしょうか。今まであんまりそういう感情を出したことがなかったです。なんとも思わないのかなあと心配していました。


 年が明けると公文のほうではカナカナが終わったので漢字に入りました。

 それから悪さする弟を「まちなさい!」といって追いかけてたこともありました(笑)

 P教室ではスーパーの仲間わけがだいぶできるようになっていました。それとカードで「ブランコをしているくまをとって」とかもできました。「これは誰?」という問いに「くま」と答えることができました。今までなら「だれ」と答えるところです。これはたっちゃんにとってはとっても難しいことなのです。どちらも学校のほうの成果です。


 終業式に、先生がコメントのたくさんついたきれいなアルバムを作ってくださっていたのですが、表紙にビックリ。たっちゃんが書いたそうです。アメリカの子供が書くような明るい絵で、とっても上手に書けていました。二年前に初めて人物が書けるようになったとは思えません?(それも丸の中に丸三つだった・・・)

 一年間のいい思い出です。一年でとっても成長したなあと思います。学校で勉強以外のことも色々教えてくれているのですが、そういう面でもすごく成長したと思います。学校に入ってからどんどんいろんなことができるようになってびっくりです。入学したときには想像もできなかったくらいです。


 なによりもたっちゃんは本当に頑張り屋で、課題を出すとどんどんこなします。

家に帰ってからも公文の課題10枚(裏表)、数字の書き取り1ページ、学校の宿題と大変ですけど30分くらいでできます。

 頑張ろうね!






たっちゃん三年生



家庭訪問では、先にたっちゃんに先生来るよ?と言っておいたらなんだかソワソワ・・・
窓から何度も覗いています。なので外で一緒に待つことにしました。外に出てすぐ先生の車が見えたらしく、きゃ?っと叫んで家に駆け戻りました。先生を見ると大喜びでいろんなオモチャなんかを見せていました。



 ちょっとおしゃべりにも変化が・・・

前は鸚鵡返しが多くてほとんどがひとつの単語だけでした。返事ができるのも決まった返事をすればいいというものが多かったのです。

・じっとしているのでどうしたの?と聞いたら

 「トラック。かえる」

 トラックのおもちゃのところにカエルがいました。

・弟がニモのおもちゃを壊しそうなのを見て

 「ニモ、さわったらいけんよ」

・「たっちゃん、晩御飯なにがいい?」 「カレー」

・レストランで何を食べるか聞いた時はいつもは適当にさすのにちゃんと好きなピザを指せました。

・水族館に行ったときは魚を見て「おもしろい」と言いました。

・新しい服を出したときは「新しい」と言いました。

学校のほうでは絵本を読んでこれは誰?とか何色の服を着ている?とかの質問に答えられるようになってきているみたいです。公文のほうでは形容詞に入りました。これは苦戦しています。


 夏休みは入院して足のコブを取りました。血管が固まったものでした。終わったらちょうど目が覚めたらしくめちゃくちゃに暴れてました・・・。次の日看護婦さんがわんさかやってきましたが(捕捉要員?)おとなしかったです。点滴を外すと「じゃんぷ??!!」とベッドから飛び降りてスリッパ履いて走っていってしまいました。足の甲を切ったんですけど。。。その後すっかりきれいに治りました。


 秋になると、学校帰りに車の窓を開けて「バイバイ」とみんなに言うようになりました。相手が聞こえないとなにやら文句言ってます・・・版画の県展にも入選しましたよ

 弟がレンジャーものにはまってずいぶんアトラクションを見ましたけど、怖かったらしく、一度もそばで見れませんでした。音が大きいからですね。音楽会みたいなものは結構大丈夫なときもあるんですけどね。

 そういえば音楽の発表会に出ました。一度目は隣の市のホールででした。最初暗いのを怖がってたそうですが、出たときにライトをつけてもらうことでなんとか大丈夫でした。ちょっとジャンプしてた他はうろうろすることも脱走することもなく歌い切りました。二度目は町のホールでありました。このときはずいぶん落着いていました。


 周りの子供たちとはずいぶん関係がよくなってきて、いろんな子が楽しんでお世話をしてくれています。本当に「こんな小さいのになんで君たちはすごいんだ」って感動します。いつもいろんなことを考えて気を使ってくれています。子供ってすごいですね。


 終業式にはまた先生からアルバムを頂きました。中にかぼちゃの絵があって、見かけも中身も色々みたいなことが書いてあって、最後に「間違って生まれた人はいません」とありました。今でもこれを見ると涙が出ます。結局これでお別れとなってしまいました。